隠すほどの爪なら無い

自分自身の、この自我というものが消滅することへの覚悟はできた。苦しみからの開放・・・。だけど、だけどあと少しだけ、続きが見たい…!

市橋容疑者への不当な取調べと2ちゃんねるの民度の低さ

痛いニュースから。

市橋容疑者「『このまま黙っているなら、親が死刑になるべきだ』と言われた」
以前から警察の取調べには疑問を持っている私としては、市橋容疑者の意見はもっともな反論だと思ったのですが、驚いたのは2ちゃんねるの反応の多くが『取調官の発言はおかしいが、ダンマリのおまえがいうな』(ダンマリ=黙秘)というものだったことです。

どうも、「悪いことをした人は捕まったら正直に話さないといけない」(話さないことは悪だ)というような風潮を感じました。

2ちゃんねるは、確かに荒らしも多いですが、比較的良識の多い人も多いと思っていたのですが、憲法で保障されている「黙秘権」に対する認識があまりにも低すぎるとしか言いようがありません。

黙秘権は憲法で認められており、話さないことはぜんぜん悪いことではありません。
また、黙秘権の行使が裁判上の判断に悪影響を与えることが合ってはいけないことになっています。したがって「黙り続けるなら死刑だ」はもちろんダメですし「親が死刑」はもっとダメでしょう。
また、取調べの最初に「あなたには黙秘権がある」「黙秘権の行使があなたに不都合を与えることはない」と説明する義務が取調官にはあったはずです。

そもそも、最近ではマスコミの影響で「被疑者」(マスコミでは容疑者という表現がとられるが正式な表現は「被疑者」)の段階ですでに犯人であるかのような扱いを受けてしまいます。
私自身は市橋容疑者が殺した場面を見たわけでもなんでもないので、今の時点では市橋氏は被疑者に過ぎず決め付けた判断をすることはできません。

「推定無罪」という言葉の意味を、いったいどれだけの人が理解しているのでしょうか。
警察の見込み捜査でどれだけ多くの人が冤罪被害を受けてきたことでしょうか。それを少しでも減らすために、憲法には黙秘権が認められているのです。

そのことを、もっと多くの人がちゃんと理解すべきかと思いました。