隠すほどの爪なら無い

自分自身の、この自我というものが消滅することへの覚悟はできた。苦しみからの開放・・・。だけど、だけどあと少しだけ、続きが見たい…!

【統合医療】「精神疾患」という逃げ道

現在、前近代的医学において「精神疾患」と呼ばれているものは、実はほぼすべてが「脳」という臓器の機能異常です。脳は全身の血液の1/3を消費する一大臓器であり、主に血流の不足や栄養素などの不足により容易に機能不全に陥ります。

したがって、「こころの病気」「精神疾患」という言い方は不正確で、「脳の機能不全」という表現を行うのが正確です。
「こころ」とは脳の働きの結果生じるものです。「消化」は胃腸の働きの結果生じるものです。機能性胃腸炎は胃の機能不全です。「消化の病気」とは言いません。同様に、「こころ」がおかしくなっているわけではなく、何らかの原因で脳の機能不全をきたし、結果として心が不安定になっているわけです。
ガソリンが止まるとエンジンが止まるように、何らかの原因で脳がエネルギー不足に陥っており、結果として安定した動作ができなくなっている状態といえます。

前近代的医学は、「人体」というものを「かなりわかった」つもりになっているのですが、実際のところ「ほとんどわかっていない」というのが実情です。特に、生きた人間の脳の内部でどんなことが起こっているのか、全く完全には解明されていません。現在、「脳の内部では・・・・という働きがある」というようなことが書かれていても、それらはまず間違いなく仮説にすぎないものです。正しいことを知りたいのであれば、「実証医学」「二重盲検」といったキーワードで調べるのがよいでしょう。
ちなみに、日本ではこの手の研究が立ち遅れているので、読めれば英語のサイトを読んだほうが、より事実に近いものを見れるはずです。

前近代的医学を実施している病院に「調子が悪い」と言って行くと、「異常なし」という所見をいただくことがあります。実際に調子が悪いのに「異常なし」とは奇異な話ではありますが、そういう例は多いです。
そして、やっぱり調子が悪いのでしつこく病院に通っていると「心療内科(精神科)を紹介しましょうか」という話になります。
そして、前近代的医学を実施している心療内科なり精神科に行くと、よく調べもせず話を聞いただけで「精神疾患」という診断を下され「こころ」の薬を出されることになります。

前近代的医学は常に「原因」を求めます。「原因不明で治療できません」とは言いたがりません(それを言えるのは、確実に命にかかわると分かっている場合で、手の施しようがない場合に限られます)。国の保健制度がそのようになっている(厚労省が認めたものしか病気と扱われない)悪弊もあるでしょう。

統合医療は「原因」を求めません。異常は異常として認識するだけです。それに対して効果的な方法があれば(実証医学によるエビデンスがあれば)、「この方法(薬や手術、手技療法や鍼灸)を用いたばあい、92%の人は改善している。あなたに効果があるとは限らないが。」という説明を行い、本人の同意のもとその方法を用いるというのが統合医療の姿勢です。

「原因」を求めすぎるがゆえに「精神疾患」という逃げ道を作り、多くの人にレッテルを張って社会的に生きにくくしてしまったのは、前近代的医学の大きな罪業といえるのではないでしょうか。