隠すほどの爪なら無い

自分自身の、この自我というものが消滅することへの覚悟はできた。苦しみからの開放・・・。だけど、だけどあと少しだけ、続きが見たい…!

【統合医療】必要なのは「今すぐ薬をやめる」ことではない

私は不治の病を患っているため、いろいろ治療法などを調べている間に、病気が治らないと嘆いている人をたくさん見てきました。

その中には実際に相談をいただいてお答えしたケースもあるのですが、その中でもっとも多いのが薬のやめ方です。

まず、目的がおかしいと言えばおかしいのです。目的は幸福な人生を取り戻すことのはずです。薬をやめることを目的としてはおかしいことになります。極論すれば、幸福な人生を送れるなら薬を一生飲み続けても構わないのです。

いままで何年も飲んできたものを、1週間や1ヶ月早くやめたところで大して差がないのです。
気持ちの持ち方としては、「いつかやめれたらいいなぁ」くらいでいいと思います。

私も一時期ヒステリックに「薬をやめなければ!」と思った時期がありましたので気持ちは大変よくわかるのですが、今すぐやめる必要はないと言うことは強調しておきます。

なぜかと言うと、今すぐやめることは、幸福な人生を取り戻すという目標にほとんど寄与しないからです。
また、「体に悪いものを飲んでいる」と思い込むことは、想像以上に体に悪影響を及ぼすのです。

抗うつ剤等の弊害を声高にうたう著書等も多数流通しています。弊害が皆無というわけではありませんが、効果がないわけではありません。効果があまりないことをうたっている著書もありますが、そもそも「効果のない証明」をすることがほぼ不可能であることは、このブログでも書いてきたとおりです。

また、そういった著書が取りあげているのはとりわけ極端な例が多く、読者のほとんどに当てはまらないだろうと言うことは理解しておくべきでしょう。たとえば、コロンバイン高校銃乱射事件等のような事件を起こす可能性は、ほとんど皆無に近いと考えていいはずです。

もちろん、マイナーな副作用はたくさんあるでしょうし、私も経験してきました。できればやめたい、やめて副作用から逃れたい、気持ちはわかります。

しかし、最初に薬を飲んだ時はどうだったのでしょうか?苦しい症状が(薬を飲んでいないのに)起きて、わらをもすがる思いで薬を飲み始めたのではないでしょうか?

それを忘れてしまうほど長い間薬を飲んで来られたと言うことなのでしょうが、薬をやめたからと言ってその「本来の苦しい症状」がなくなったわけではない事を忘れてはいけません。それは、単なる薬への責任転嫁です。

もちろん、時間がたつとともに症状が和らぐと言うケースもあるはずです。しかし、ほとんどのケースでは症状はよくならないか、悪化しています。悪化したことが、薬によって分からなくなっているケースがほとんどだと思います。

だから、私の知っている整体師の方には、とにかく今すぐ薬なんかやめて、自分の体がいかにおかしくなっているか(地獄のような苦しみを味わって)自覚する、そこがスタート地点だという、ちょっとスパルタな考え方の方もいらっしゃいます。これは理解できます(ほとんどの人ができませんが)。

しかし、ただ薬が毒だからやめろというだけでは少し無責任だと思います。また、薬を飲む前の自分がなぜそのような症状に至ったかの考察を、放棄してしまっています。

この症状が、何が原因でおこっているものなのか。それは私にもまだわかっていません。多分、何らかのバランスの乱れであると言うのが現時点の私の認識です。

そのバランスを取り戻す努力をしなければなりません。
たとえば、睡眠リズムや食事の時間、食事の仕方や眠るときの枕の高さなど、基本的な部分をコツコツ見直す必要があるのです。

それは、たとえば考え方にしてもそうです。何でもクヨクヨ思い悩んでいては、病気が治るどころの話ではありません。まず、そのクヨクヨ思考を何とかすることを考える必要があるのです。そのための処方箋は、私の場合中村天風でしたが、尊敬できる人物などをモデルに、そういうマイナス思考というかクヨクヨ考えるのをやめる必要があります。

体がおかしいからクヨクヨする。分かります。でも、だったら、クヨクヨしなければ体も治るかもしれません。そう考えられる人のみが病気を乗り越えます。

それをいきなり、栄養療法だマクロビオティックだ運動だ整体だというのは、実は10年早いのです。
というか、努力の方向性がズレています。

自分を見直す。もちろん、心も体も。それ以外に、病気を「克服」する方法はないと心得てください。