隠すほどの爪なら無い

自分自身の、この自我というものが消滅することへの覚悟はできた。苦しみからの開放・・・。だけど、だけどあと少しだけ、続きが見たい…!

【統合医療】セイヨー君とホメ夫とトウ代

セイヨー君は怪獣退治が大の得意です。

セイヨー君「おらおら、かかってこんかい~!怪獣ども」

(ビシバシ ボコボコ・・・)

セイヨー君はとても強く、なみいる怪獣を次々と退治していきます。

セイヨー君「口ほどにも無い!俺に勝てるヤツなどおらん!」

ホメ夫「セイヨー君、あんまり弱い者いじめしちゃダメだよ!」

トウ代「そうよ、怪獣にも人権が・・・」


セイヨー君「やかましい!怪獣は倒すものなんだ!」

セイヨー君「お前たちもいつまでも弱っちいからそんなこと言っているんだ、もっと俺みたいに鍛えろ!」

ホメ夫・トウ代「・・・」

セイヨー君は暴君で、常に自分のやり方が正しいと思っています。

しかしある日、ついにセイヨー君のかなわない怪獣が現れました。

その名も怪獣「マンセービョー」。


セイヨー君「な、何だこの怪獣は。俺の技が全く通じん!」

なんとか、逃げ帰ったセイヨー君でした。

強い怪獣が現れたことを友達に報告に行くセイヨー君。

するとホメ夫君。

ホメ夫「その怪獣なら会ったことがあるよ。」

セイヨー君「ウソをつけ、あんなに強い怪獣にオマエごときが会って、生きて帰ってこられるはずがない」

トウ代「私もあった事あるわよ」

セイヨー君「!?」


二人が「マンセービョー」に遭って生きて帰ってきたことが信じられないセイヨー君。

ホメ夫「もちろん、僕の力では倒すことはできないと思う。でも、話したらわかってくれて、うまく付き合うことができるってわかったんだ」


セイヨー君「ふざけるな!怪獣と仲良くするだって!?気は確かか?いいか、怪獣は倒すか倒されるかなんだ。そのどちらかしかないんだ!」

トウ代「でも、あの怪獣とは私もうまく付き合うしかないって思っているの・・・」

セイヨー君「お前らはバカか!よーし、分かった。ホメ夫、表に出ろ。俺がお前の強さを試してやる!」

ホメ夫「え!?僕がセイヨー君に勝てるわけ無いじゃないか!」

セイヨー君「うるさい!」

(ボコボコ スカスカ)

ボコボコにされてしまったホメ夫君は半泣きです。

ホメ夫「ひどいよ。」

セイヨー君「これで俺様がお前より強いことが証明された。だから、俺様に勝てないマンセービョーにお前が勝てる道理はない。証明終わり。」


トウ代「本当にセイヨー君は暴君だわ!わたし、セイヨー君を許さない!」

ホメ夫「トウ代ちゃん、それはいけない。本当の目的は、争うことじゃないんだから。長い時間をかけてでも、セイヨー君に分かってもらうしかないよ。」

そして、二人は「統合医療」と言う党を結成し、セイヨー君にも加盟することをお願いしました。

セイヨー君「最強の俺がお前らと組む必要なんてないんだ!俺に勝てない怪獣には誰も勝てないってもう証明されただろう、俺は技を磨いて、あのマンセービョーをいつか倒して見せる!」

ホメ夫・トウ代「そのやり方じゃいくらやっても返り討ちだって、どう言ったらわかってくれるんだ!」