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隠すほどの爪なら無い

自分自身の、この自我というものが消滅することへの覚悟はできた。苦しみからの開放・・・。だけど、だけどあと少しだけ、続きが見たい…!

シャープの今後

シャープ(6753.T)が現在大変苦しい状況になっています。昨年は2000円だった株価が160円までに下がり、青色吐息な感じが見受けられます。

ここで私が見苦しい感を感じずにいられないのが、にわかトレーダーによる風説の流布です。

たとえば、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)という指標があります。

これは「デフォルト(社債がデフォルトになる=紙くずになる)になった時の保険」という金融商品です。

いま、シャープのCDSは4000bspを超えています。

このCDSの値がたとえば1000だと、1年後の倒産確率は10%と言われています。

シャープはさしづめ、1年以内に40%以上の確率で倒産する、と言えなくもないように見えます。

同様に、株価が下がれば転換型社債(満期時に現金ではなく株券で受け取れる社債)の利回りも当然向上します。

社債の利回りが100%を超えていて、だから危ないのだと言う風説を流布している人もいます。

たとえば、100万円の定期預金の元本が50万円に減れば、単純計算で利回りは100%になります。

確かに、社債の利回りが上がることは赤信号であることには間違いがありません。

しかし、それらはすべて一般論に過ぎません。

CDSの話をするなら、JALの破たん前のCDSすら2500bspだった、と言うのはよく語られます。

しかし、CDSが8000bpsまで行っても回復を果たした会社は多数存在する、と言う事はあまり語られません。

保険はしょせん保険なのです。

自分が入っている保険の事を考えてみましょう。保険で得をする人と言うのはごく少数ではありませんか?

そりゃそうです。保険とはそういう風に設計されている金融商品だからです。

だから、今たとえば私は精神科の入院歴があるのでどこの保険会社も取り合ってくれませんが、若くて病歴の無い人は簡単に入れてくれます。

でも、私はその人より確実に早く死ぬのかと言うと、そうでもないのです。

何年か前のリーマンブラザーズ破綻とそれによる世界不況の事をすっかり忘れてしまったのでしょうか?

「金融のプロ」がいかにデタラメな事をしているかが、あの時世界中にあからさまにされたはずです。

それを知っていて言っているなら悪人ですし、知らずに言っているならただのバカです。

さて、シャープの破綻を声高に叫ぶ人は、あなたのために言っているのでしょうか?

たとえば、シャープ社員の行く末を慮り、早く転身した方が身のためだと、純粋な親切心で言っているのでしょうか?

シャープに投資している人に、早く資金を引き揚げた方が損が少なくて済みますよと言うコンサルタント気取りなのでしょうか?

そんなことは残念ながら、とても考えづらいのです。正直、相場も多少かじった事がある私にはわかってしまいます。

「シャープは破たんする」と思って、シャープ株を思い切り売り込んでいるのでしょう。

150円のシャープ株を、たとえば20,000株、300万円で借りてきます。それをそのまま市場で売り払います。300万円が入ってきます。

そしてシャープが破たんすれば、300万円の儲けです。信用売りするときに借りた株を返さなくて良くなるからです(原理論ですので、厳密にはちょっと違うかもしれません)。

ただ、事はそう簡単には運びません。現在、シャープの株価は160円になっています。150円で2万株売り込んだ人は、いまマイナス20万円です。

それだけではありません。逆日歩と言うのがあって、要はこれは株を借りていることに対する利息なんですが、かなりの高利です。元が現金ではありませんので、利息制限法の制約も受けません。

シャープがずっと150円で推移すれば、どんどん損していきます。

なので、諦めて買い戻しすればポジションを元に戻すことができますが、「買い戻す」=「シャープ株を買う」ことに他なりませんので、買い圧力となって結局株価を上げる作用を起こします。

本来、逆日歩が付くので信用売りと言うのは、ある程度腕に覚えのあるトレーダー以外には禁じ手とされています。

さて、CDSが云々とかそういうことを言って不安を煽っている人は、純粋に親切心でそんなことを言っているのでしょうか?

放射能騒ぎのときも、結果的に見たら、そういう人は圧倒的少数だったと言う事は今となっては常識です。

皆様方おかれましては、そういう流言の類に惑わされないよう、しっかり生きて行ってください。