隠すほどの爪なら無い

自分自身の、この自我というものが消滅することへの覚悟はできた。苦しみからの開放・・・。だけど、だけどあと少しだけ、続きが見たい…!

【統合医療】男児は発達障害と誤解されやすい

うちの息子が発達障害気味だと1歳半時健診で言われて妻はたいそう心配していたのですが、そろそろ3歳になる息子は若干言葉にに遅れが見られるもののコミュニケーションもかなり取れるようになってきて、何より抽象化能力が2歳児とは思えないくらいに優れていると私は思っているので、まあ将来的には心配いらないかなとは思っているのです。

ま、現時点で「手のかかる子供」には違いないし、将来的にも手はかかると思っていますが(笑)。

完全に個人的な見解なので立証とかはできませんが、まあ息子は私と似ていると感じているので、なんとなく彼の考えていることは私にはわかるのですが、女性である妻には十分わからない様です。

私も今こそこんなに能書きばかり垂れていますが、言葉をしゃべり始めたのは遅く4歳ごろと聞いています。何より「納得できない事はしない」「何でも要素に還元したがる」という思考癖があるので、言葉をしゃべるのは遅くなります。よく「女の子は言葉が早い」と言いますが、これは複雑なものをそのまま覚えるからです。「私の名前は○○です」という、文章をそのまま覚えています。「私」が代名詞で「の」が助詞で・・・、と言うようなことを意識しているわけではなく、文章そのものを覚えているわけです。

ここで何かを思い出すでしょう。そう、理系のあなたなら、英語の勉強のときに文章をそのまま覚えると言うのに抵抗があったはずです。でもそれが英語を勉強する一番の近道なんですが、理系の人はすぐに要素に還元したがります。

まあ、最終的には「要素に還元してからキチンと覚える」と「ひとまず覚えたフリをする」の両方がうまくかみ合って初めてちゃんとした勉強になると言う事は明らかなのですが、男児の場合だいたい前者が先行する傾向があるようです(もちろん女性的な男児もいる)。

息子の場合アンパンマンのキャラクターをどれを見ても「アンパン」と言います。これが「抽象化」です。多分、本当の発達障害の場合「アンパンマン」が「アンパンマン」と言う事はわかっても、カレーパンマンや食パンマンは「わからない」と言うことになるはずです。発達障害児は絵の違うキャラクターを「アンパンマン」というひとつのカテゴリーにくくる「抽象化」と言うことができません。したがって、うちの子供はどうやら発達障害でも自閉症でもなさそうです。

最近では車でない携帯電話を車に見立てて「ブーン」と言って走らせたり、何もないのに手で走らせたようにふるまう(見立て遊び)という高度な抽象化機能(たぶん5歳児相当)が突然発現してきて「言葉も満足にしゃべれないのに!?」と言語療法士をビックリさせたそうです(勉強会用のビデオに撮られるそうだ・・・)。何事も順番通りに進歩すると言うわけではないのです。

私自身は息子が1歳の時から多分そういう風に進歩するだろうと言う確信に近いものがあったわけですが、なぜ妻は心配するのでしょうか?

ひとつには、男児ですから女性である母には理解しづらいと言うのが、当たり前と言えば当たり前なんですが意外と意識されていないと言うことがあります。子育ての現場に一度行ってみてください。女性ばかりです。当然、男児も「女性の価値観」で育てられます。もちろん、必要な部分も多々あります。しかし、男児にとっては不足する部分や正しく理解されない部分が多々あるのも厳然たる事実です。

まあ、いきなり女性である母親や保育士さんを男性に取りかえるわけにもいきませんので、男性も積極的に育児参加がぜひ必要です。ただ、男性が積極的に育児参加すると言うのは、母親の真似をするということではありません。オシメを取り換えたりミルクを入れたりすることが「父親の育児参加」ではないのです(いや、もちろんそれもしないといけませんが)。父親にしかできないことを、父親にしか分かりえないことを子供に分からしめてやると言うことが、重要です。

そのためには、口で教えるのではありません。男児はそもそも、言葉がちゃんと分かりません。一番は「背中で教える」と言うことです。男児は特に、教えたことはやりません。でも、あなたのしたことは真似します。これは本当にびっくりするくらい、よく見ていますよ。

だから、あなたが本当に面白いこと、心がトキメク事を、自分自身が子供と一緒にして楽しむ、これが最高の子育てであると断言しても差し支えはないのではないかと思います。