隠すほどの爪なら無い

自分自身の、この自我というものが消滅することへの覚悟はできた。苦しみからの開放・・・。だけど、だけどあと少しだけ、続きが見たい…!

【NHK】NHKとの縁を切る方法について考える

カナヅチに水連を乞う愚

私は幸いにして、今までNHKと縁がまったくなく、受信料を払ったことが無いので表題の様な事を考える必要はありませんでした。そして、私の行為にまったく違法性が無いと言う事を表明したのが、10年以上前に書いたNHKの受信料についてという記事です。

この記事を書いたことによって、思わぬ副作用がありました。NHKと契約をしてしまったたくさん人が、NHKとの契約のやめ方を質問してくるようになってしまったのです。今回の記事は、こういう方が対象です。

でも、よく考えてください。私はNHKと契約したことが無いのですよ。いわば、みなさんは「泳ぎが下手なので水に入ったことが無い人」に「あなたはおぼれたことが無いのだから、きっと泳ぎがうまいはずよ」と言う幻想を抱いているのかもしれません。

私は泳げないので水に近寄っていないだけなんです。果敢にも水に近づいて溺れかかっている人を助け出せるポテンシャルが、私に果たしてあるのでしょうか?

一度生じた縁を完全に切ることは不可能

さて、そして突然哲学チックになるのですが、私はもともとNHKと縁のない人間だったのです。そして、NHKと契約してしまった(意図せず契約していることになってしまった)みなさんは、NHKと縁がある人間だったのです。

出会いをさだめと言うのは何もロミオとジュリエットだけのことを言うのではありません。あなた方とNHKにも何らかの因縁があって契約をしているという現状が厳然として存在しているのです。

そして、人間は因縁の中で生かされています。生かされているのも因縁なら、NHKとの契約も因縁によって生じたものです。それを完全に消失させることは、神や仏にもできません。

考え方を変えましょう

たとえば、あなたの親戚にヤクザがいたとします。あんな人は親戚じゃない。そう考えたくなるのは分かります。でも、親戚であるという事実は変更できません。NHKと契約してしまったみなさんが、NHKと完全に縁を切ってしまう事は宇宙の真理から言っても絶対に不可能なのです。

では、どうすればいいか。縁を切ると言う考え方から脱却することです。「ひとまず、受信料を払わずに済むにはどうすればいいのか」と考えればいいのです。永久に、ではなくとりあえず1年とか2年とかでもいいから、払わずに済むように持って行きます。これを何年も繰り返していれば、実質的には縁が切れたのと同じことになります。

私とて、NHKと「受信契約」という縁こそないものの、10年以上前に記事を書いてからコメントをフォローしてきたり、今回のように新しい記事を書いたりと何らかの形でNHKと関わっています。

契約解除の意思を示すことが重要

多くの人がつまづいているのがこの点です。NHKに電話して「契約を解除したい」とか言います。当然、NHKはなんだかんだ言って渋ります。「受信機の廃棄証明はあるのか」とかが典型的な言い分です。結局のところ口頭でのやり取りに終始し、正式な意思表明には一生かけてもなりません。

「NHKが『廃止届をくれない』」とかボヤいている人もいます。ピンボケした意見です。廃止届をくれないなら自分で「廃止届」を作ればよい、そう思いませんか?

自分で勝手につくった廃止届には法的効力などないと思いますか?そんなことはありません。むしろ、NHKの廃止届の方こそ、法的効力があるかどうか怪しいものです。どっちにせよ、1枚ペラの紙きれにすぎません。
通常、有効に契約を成立させるには正本・副本2通の契約書を作成し、両方に双方が署名捺印してそれぞれを各自が保有することになっています。NHKとの受信契約では、契約時にも解約時にもこのような手続きはないようです。

もちろん、書面等をもって契約解除の意思を明確に表示したからと言って、直ちに法的効力があるわけではありません。契約書の中で直ちに法的効力を示すのは、公証人役場で作成された公正証書(強制執行文言つき)くらいなものです(他にも仲裁手続きを経てつくられた仲裁合意書とかいうものもありますが、レアです)。
ただ、明確に意思表示をする方が、なにも意思表示をしないより数千万倍マシです。

NHKの側から契約をさせる場合、放送法という強力なバックがあります。法律で決められている以上、受信料を払ったら契約を結んだことになります。その時に特約を定めなければ(あなたが何も言わなければ)NHKが決めている「受信規約」に基づいた契約をあなたがあなたの自由意思でNHKと結んだと、裁判所は判断せざるを得ません。

だからNHK受信料を1度でも払ったら簡単には抜け出せない泥沼にはまるわけです。

言ったもん勝ち

ここで言う「言う」と言うのは、もちろんNHKに電話して言う、と言う意味ではありません。
その通話を録音していないと証拠能力がありませんし、録音していても相手を特定するためにはNTT等の協力が必要でお金もかかります。

そこで内容証明郵便です。NHK本社に対して、受信契約の解除を通知する書面(形式は自由です)を、内容証明郵便で送りつけるのです。もちろん、時期を遡って5年前から無効であるとか書いても構いません。その際に、管轄裁判所は自分に都合のいい裁判所にするとか、払い過ぎた受信料を返還請求するとかしても構いません。

裁判になれば、もちろん立証責任が生じます。そこで口座引き落としの資料とかを用意して応じるわけですけど、よく考えてみてください。世の中には、みなさんのように法的武装も何もせず受信料を不払いしている人がいるわけです。内容証明郵便を送ると言う法的な「技」をひとつ知っているだけでも、NHKから見ればちょっと「ややこしいヤツ」とみなされるのです。
さらに、「受信料返還請求」までしてくるようなヤカラに、いちいちからみたいと思うでしょうか?(ま、危険性はゼロではありませんよ)。

NHKからもらった廃止届を提出する、結構でしょう。ですが、NHKの受領印は貰いましたか?裁判の証拠に使えるようになっていますか?いつNHKの気が変わって、「廃止届など受け付けていない」と言いだすかもしれませんし、NHKの局長が本部に送らずに止めていることもありえます。

受信料を払わないことに対する良心の呵責

良心に少しでも咎めを感じる人は、受信料を払うことを強くお勧めします。自分自身の心に沿わない判断をすると、お金以上に精神的ダメージを追いますので、意味がありません。
しかし、厚生年金とかにしても強奪されているサラリーマンは別として、どうせもらえないわけです。つまり貧困層から富裕層への所得移転が偏在しているのが今の日本なわけです。NHK受信料もそういう性質をもっている面は否定できません。そして、富の偏在と格差の拡大は、大局的には日本という国に対してポジティブなインパクトを与えないのではないのでしょうか?極端な自由主義を目指しているのではありませんよ。対価に値する番組が放送されているかどうかを、放送する側が決めるのはおかしいでしょうと言う話です。
そういう意味で、NHKを受信料を払わないことを私は私はまったく悪いことではなく、むしろいいことであると思っています。NHKがWikipediaの様な募金方式になれば、私はちゃんと毎年5000円くらいは募金しますよ。でも現在の強奪方式を続けるなら、ビタ一文払う気はありません。

良くも悪くも自己責任

もちろん、上記のような行動をとった結果裏目に出て酷い目に遭っても、だいぶつは一切責任を負いません。
だから、コソコソ不払いを続けていただくのも一向に構いませんし、廃止届を出すのも良いでしょう(コピーと担当者の受領印などを取ることをお勧めします)。

いずれにしても自己責任と言うことです。ここでも、行政書士や弁護士に相談に行けばまあ何万かは取られるだろうことをタダで公開しています。なので、結果についてまで責任を負えと言われても困ります。

カナヅチには水連を乞わないことです。