隠すほどの爪なら無い

自分自身の、この自我というものが消滅することへの覚悟はできた。苦しみからの開放・・・。だけど、だけどあと少しだけ、続きが見たい…!

第2回口頭弁論に行ってきました

以前言っていた新築住宅の騒音・低周波音の被害についてなのですが、幸運にも解決することになりました。スーパー側が騒音源となっている装置を全部撤去してくれるそうです。ただ、工事が大掛かり過ぎて、工事完了は来年2月です。

簡単に要約しますが、今年7月に家を新築したのですが、隣にあるスーパーの騒音がうるさすぎてもめています。

最初は気付かなかったのですが、よく見ると騒音源である冷却装置(エアコンの室外機を100倍くらい大きくしたような装置)が目の前にあります。2階の寝室からだと防音壁(コンクリートの壁)の上越しで本体が見えているので、まったく遮るものもなくうるさくて当然です。

契約は家自体が無かったときにしたので、2階から見ることなどできませんでした。また、夏に近づくに従って冷却装置の出力が上がっていって、同時に騒音もうるさくなって行ったようです。契約は冬にしたので、夏になったらうるさくなるなどとは想像すらしていませんでした。

第一、同じ分譲地を去年の夏ごろから販売していたので知っていたはずで、ハッキリ言って確信犯です。騙された私もバカなのですが、こういうことを(おそらく故意で)キチンと顧客に告げておかない行為は詐欺と言われてもやむを得ません。

現時点の推測では、10区画の分譲地のうちスーパーに近い3区画が売れ残っていたので、まずは奥から売りたかったようです。一番うるさいところが売れてしまえば、残りも売りやすくなるからです。どうも、地方の建築業者の中にはは契約をしてしまったらそれまで的な考え方のところがあるようで、運悪くそのような建築業者にあたってしまったようです。

もっとも、最近は涼しくなってきたので騒音源の出力が落ちたのか、ずいぶんマシになりました。それ以上に、9月から寝室ではなくリビング(騒音源から一番遠い)で寝るようにしたことで、被害(心身の不調)の程度はずいぶんマシになりました。とは言え、寝室で寝ることは未だできません。

来年には解決するそうだし事を荒立てることもないのですが、この件に関しあまり誠実な対応をしたとは言えない施工業者に対してはかなり腹が立っていて、10月に弁護士を立てずに本人で反訴を起こしました。

反訴状はなんと受理されました。裁判所から何の連絡もないので心配だったのですが、第2回口頭弁論の前日に建築業者(の代理人である弁護士)から「反訴答弁書」が届きました。そして第2回口頭弁論にも弁護士が(大阪くんだりから)出廷しました。

反訴状では建築業者に損害賠償を請求しています。スーパーの対応が判然としない状況が何ヶ月も続いていて、「こんなとこで住み続けるなんてできない」とまで訴えている顧客に対し、なんらの救済策の提案もなく、ましてや債務不存在確認訴訟まで提訴すると言う態度はあまりにもふざけていますので、何らかの形で鉄鎚を下さないといけないと思ったのです。

騒音および低周波音によって心身に被害を被ったとして、主に慰謝料を請求しています。その原因は「販売時にちゃんとその旨説明しなかったこと」つまり説明義務違反です。

弁護士に(結果的に)無料相談して聞いた限り、宅建がらみの裁判では大抵この「説明義務違反」で争うそうです(端的に言うとパクり)。

で、相手側の「説明義務違反」はなんとかなりそうなんですが、被害の立証の部分でかなり苦戦しそうで、全面勝訴は無理だと思います。相手の答弁書の「求釈明」(質問)でも、主に被害の立証部分について突っ込まれましたし、裁判官にも被害の立証部分で質問されました。

相手の説明義務違反は質問されませんでしたので、大筋認められているのだと思います。これは建築打ち合わせの際に、一々議事録すら取らないずさんな業者が悪いのです。証拠を提出したくてもできるものが無いのですから。
こちらが「うるさいことを承知していた」と言う事を立証する責任は、主に向こう側にありますので、向こうがちゃんとした証拠(こちらの承諾書など)を出せない限り、この部分では向こうが自動的に負けます。

しかし、被害と言うのはこちらが積極的に立証しないといけません。被害がなければ損害もないわけですから、損害賠償は取れません。

でも、騒音で心身に被害を被ったとして、それを立証することが簡単にできるでしょうか?
実は、これは事実上不可能と言ってもいいのです。それは、鼓膜が破れでもしない限り、「騒音が原因で心身に被害を生じた」なんて書いてくれる医師は日本中探してもいないからです。

一番いいのは相手方が「すみません、損害を与えてしまいました」と認めてくれることです。しかし、認めたら金を払わないといけないなら、たとえ心の中で認めていても表面上認めることなんてないんじゃないでしょうか?

そこで相手が「損害を与えたと言うことを認めざるを得ない、もしくは認めないともっとひどいことになる」と言う状況に追い込む必要があります。書類を使ったオセロの様なものです。

それは真実追求のためとか生存権の救済であるとか、そういうものとは一切関係なく、あくまでカネ(賠償金)の多寡を競うゲームです。誠意もクソもありません。そもそも相手に誠意があれば裁判になんてなっていません。

私は今、あくまで相手業者に相応の打撃を与えるという目的に基づいて行動しています。
まあ、建築および法律に詳しい知人の話では、内容証明で解約を請求し、債務不存在確認訴訟に対しても反訴をされていると言う時点で、十二分に打撃はあるはずだと言うことでしたが・・・。

以前、医療裁判の話で医療が裁判制度に引きずられて行ってしまっている(現実の人間の心身と言う者から乖離して意味のない医療が蔓延している)と言うような議論をTwitterでしました。事態は、スケールこそ小さいもののまさにその領域に近づいています。

ホント、死んだら死んだで「死人に口なし」、生きていたら生きていたで「生きてるだけでまるもうけと思え」、どこまで行っても被害者が損をするように世の中できています。

恐喝まがいで金を取りたいわけではなく(それなら他に何とでもやりようはある)、家を建てる業者としてもっとまじめに問題に取り組んでほしいと言うだけなんですけど。

まあ、私のこの一見無意味に見える頑張りがなんかの役に立つかもしれませんので、とりあえず行くところまで行ってみることにします。

しかし年明け早々に第3回口頭弁論ですがな・・・。準備書面書くのめんどくせーな・・・。