隠すほどの爪なら無い

自分自身の、この自我というものが消滅することへの覚悟はできた。苦しみからの開放・・・。だけど、だけどあと少しだけ、続きが見たい…!

バブル期世代がいけにえにされかかっているようだ

遅かれ早かれ、このような動きが出てくるだろうなと思っていたのですが、どうやら事実のようです。

追い出し部屋は永遠に不滅です
JALの破たん処理の際は、主にマスコミによってOBの企業年金が問題とされたのですが(運用利回りが民間ではありえないくらい高率で、なおかつ現役世代が割を食う蛸足ファンドだったため)、最近の電機業界の不調はどうやらバブル期世代の責任であるという風に世論を誘導しようと言う動きが起こりつつあるようです。

冷静に考えれば今傾いている大手家電にも同様に企業年金の問題はあるはずなんですが、そんなことは触れもされません。そればかりか、安月給でこき使われてきた(現在もこき使われている)バブル期世代を、再就職がしにくいと言う事から足元を見て「追い出し部屋」に放り込んだり、人でなしとも言える所業を正当化し「逃げ切り世代」を楽にさせようという意図があることは明らかです。

ちょっと前に誰もが首をかしげたくなるようなデマコギー「20代と60代はなかよし」を目にしてからおかしい感じはしていたのですが、どうやら確信犯のようです。「若者vs老人」という世代間対立を、「バブル期世代vsそれ以外世代」にしてしまおうと言う構図です。

情報発信者が標的とされているバブル期世代と同年代ないしそれよりやや若い世代というのも「いやらしい」限りです。端的に言いましょう。彼らは、60代以上の人たちがもつ(一説には日本の富の80%を超えると言う)「マネー」が目当てです。同年代の連中を「出し抜いて」彼らのマネーにすり寄ろうという魂胆でしょう。

なんて卑しいんでしょうか。

バブル期世代は、年功序列制度が真っ盛りのころに大手企業に採用され、それ以降滅私奉公してきた世代です。同年台で、残業数百時間なんて話は珍しくもなく、近頃の「ブラック企業」がどうのとかいう議論を見ていてぬるいなー、と感じてしまいます。

「失われた10年」という期間、安い給料にもかかわらず若い力で大企業を下支えし、今まで残してきたのはバブル期世代の力があったればこそと言っていいでしょう。バブル期世代移行、大企業は一斉して新卒採用を絞ると言う短視眼的な戦略をとりました(それは団塊世代がしたのです)。結果、バブル期世代はずーっと「下っぱ」で後輩が入ってこず、名目上こそ役職はついても事実上はペーペーと言う人がほとんどです。

これはすべて、企業の短視眼的な採用戦略によるものであり、個人の資質とは関係がありません。また、もちろん労働組合を通して会社に意見を述べたりもしますが、この労働組合も完全に御用組合と化してしまって機能しません。もちろん、それまでにやめてしまえばいいという意見もあるでしょう。しかし、われわれ世代は「団塊世代がダメにする前の自分があこがれて入った会社」をなんとかしたいという思いで、今まで残ってきているのです。

それでもめげずに、頑張ってきたのがバブル期世代なんです。

したがって、単純に「ギャンブルに負けた」人と同等に扱われるのは、全く持って不本意で、それが「コンサルタント」なんていう博打の指南をしてノーリスクで報酬を得るだけの職業の人にいわれるのはもっと不愉快です。

そして、今凋落してきているのは、団塊世代の間抜けな経営戦略により、技術が中国や韓国にダダ漏れしてしまったことが原因であることは明らかです。技術流出は、一般的には技術社員のヘッドハントという形をとります。上記した通り長期的な採用戦略を全く持っていない大企業(団塊経営陣)の責任であることは明白です。バブル期世代の意見は一顧だにされません。

大企業の勤務経験があるのかないのかは知りませんが、内情をもうちょっと良く調べてからこういう事を書くべきではないかと思いました。