最初に断っておきますが私は鉄道ファンです。鉄道ファンの中ではアンチ新幹線に分類される類なのかなと自分では思っていますが、４０歳を越えた今となっては新幹線は嫌いな乗り物ではありません。
しかし、私は合理的な人間を目指しているので、非合理的な乗り物には興味がありません。
鉄道全般に言えることなんですが「コストが安い」ということが鉄道の最大のポイントです。戦争中に占領地にレールをいち早く敷くのは、物資輸送を低コストで行えるからです。これについては以前川島令三氏が札幌市営地下鉄（ゴムタイヤ）と大阪市交通局（鉄の車輪に鉄のレール）のコスト比較をしているのを見たことがあり興味深かったのですが、電気代はゴムタイヤの３分の２程度となるようです。最近では駆動方式の技術革新もあるので一概にこの数字が当てはめられる稼動墓わかりませんが、まあアスファルトにゴムタイヤと鉄のレールに鉄の車輪であれば、後者のほうが「滑りがよい」＝「摩擦が少ない」＝「摩擦熱発生によるエネルギー損失が少ない」＝「低コスト」ということは連想できるのかなと思います。
ただ、闇雲にコストが安ければいいというものではありません。たとえば、バスはマイカーに比べてエコな乗り物といったことが言われることがありますが、それはなぜでしょう？これは決してバス一台のエネルギー消費が車一台のエネルギー消費より小さいという意味ではないということは、誰でも理解できるでしょう。
バスを満員で走らせれば、マイカーを満員で走らせるより一人当たりのエネルギー消費量はたぶん減るよね？ってことですよね。だから、私は前の記事で「５０人乗りのバスに４人で乗っているようなもの」というたとえを出しています。
要は適材適所。車でカバーしたほうがいいようなエリアもあるし、バスを走らせたほうがいいエリアもあるし、電車を走らせたほうがいいエリアもあるし、新幹線を走らせたほうがいいエリアもある。
最近のLCCでも小さい飛行機を頻発させるようになってきている事からもわかるように、必要な輸送リソースを適切に割り当てることが全体最適に近づく唯一の方法です。
で、新幹線という輸送インフラはこの輸送リソースをかなり巨大に固定的に割り当てる方法なんですね。「ジャンボジェットしか飛ばしちゃいけない」って言う路線を作ってしまうみたいなもの。公費を使う以上、これに対する投資は慎重にしなければなりません。そうしなければ、佐賀空港のような税金の無駄遣いに終わるだけです。
（ま、この手の話は九州では枚挙に暇がありませんが・・・）。
これに対して、「『５０人乗りのバスに４人で乗っている』に具体的なデータが示されていない」と突っかかってきたバカがいました。
長崎本線のこと何もわかってない人ですね。まあバスのたとえはあくまでたとえなのにデータを出せとか言うバカにつける薬はないでしょう。
地盤の弱さや、崖を縫うような蛇の目路線で、崖崩れや、列車転覆事故、長崎大水害などを経験し、人命に関わる危険な路線で、線形改良がこれ以上不可能。複線化も不可能。日本の鉄道でも最悪な路線ですよ。税金の無駄？バカも休み休み言ってほしいですね。人命軽視もいいところです。特急かもめだけで年間６００万人以上の利用者ですよ。
『４人で旅行に行くのに５０人乗りのバスを貸し切っているような』って、どこから出てきた数字ですか？
批判する前に、現地調査や、事故歴を少し勉強された方がいいのでは？ by ななし
そして、バカにまじめに反論するのもめんどくさいので適当に反論します。
この人は人の意見を批判するなら根拠のあるデータを示せといっています。では、この人の意見が「長崎新幹線批判」に対する「批判」として妥当なデータを伴っているか、検証してみましょう。
・長崎本線は日本鉄道で最悪の路線だ ⇒ データなし。
・長崎本線はボロく、人命の危険がある ⇒ 危険なら危険対策をすべき。新幹線化の根拠にはならない。
尼崎脱線事故 ⇒ 尼崎新幹線といっているようなもの。
・線形の改良では輸送容量を増やせない ⇒ ならば新幹線を作っても無意味。別線化によって新たに鹿島市とかの問題も生じる。
今の土木技術を使って「不可能」ということはそうめったにない。線形改良が不可能という根拠が薄弱。
・かもめは年間６００万人が利用している。 ⇒ ふーん。じゃあ「のぞみ」は。新幹線課の基準は。それにこういうものの根拠には人・kmを使うのが適切だと思うよ。
なんとなくちゃんとした反論のように見えますが、自分自身なんら根拠のある数字を示せていませんし、人命に危険、線形が不良、そんな理由で新幹線が通るなら全国津々浦々まで新幹線にせにゃならんでしょう？
長崎新幹線を喜んで推進しているようなのは、こういうあまたの悪い輩なんでしょうな。
もしくは、公務員のなりそこないとかそのあたりですか。
ま、そういう感じです。
