隠すほどの爪なら無い

自分自身の、この自我というものが消滅することへの覚悟はできた。苦しみからの開放・・・。だけど、だけどあと少しだけ、続きが見たい…!

マトリックス・レボリューションズの感想

ということで、早速見に行ってきました。

いや、ぜんぜん早速じゃないと突っ込みを入れたい人もいるかもしれませんが、実際ロードショウを開始した週の週末に観に行ったんですよ。
ネタバレを避けようというのと、単に作者の怠慢でこんな時期になってしまいました。
感想を一言で言うと・・・。「うーん」。
2月近くも考えてそれかい!という突っ込みも聞こえるのですが、なかなか難しいですねぇ。感想を書こうとすると、不満ばっかしになってしまうから・・・。
  • ネオがまったく活躍しとらんがな! キアヌ・リーブスの超絶活躍を期待していた人は見事に期待を裏切られたことでしょう。前作で活躍しすぎたからかなぁ・・・。
    せめて、地下鉄の駅(リアルワールドとマトリックスの境)から位は自力で脱出してほしかった・・・。
  • 結局、予言者のおばはん(オラクル)の思いのままかい! 今回、ストーリーはほとんどネオの意思とは関係なく進みます。こういうのがシュールで好きだという人は別として、主人公の意思を無視して大きな奔流に流されるストーリーはあまり好きじゃないんですよね。主人公の意思が本来変えられるはずもない大きな奔流を変えるとか、せめて一矢報いるとか。そういうのがないと満足できないっすよねぇ。「正義のヒーロー」世代の私としては・・・。
    最後のスミスとの戦いまでオラクルに予定されていたものなのか?と思うと切ない・・・。

前作で、「ソース」のおっさんの言うことをまったく無視してトリニティを助けに行ったネオはかっこよかった。私でもそうする、とおもいましたよ。だからこそ、その行為に何か意味があってほしかった。まったく意味がなかったというわけでもないんだろうけど(トリニティがいたから何とか「センティネル」にたどり着けたわけだし)。

結局、現存する世界は「マトリックス」なんでしょうね。人類がマトリックスから解放されることは完全にはないのかもしれない。ザイオン(リアルワールド)とマトリックス、両方の世界が存在し続けるしかないんでしょう。初作でも、モーフィアスはリアルワールドにくる(?)かマトリックスに残るか、選択させてましたよね。ザイオンの立場は「マトリックスに残りたいやつは残れ、自分の意思で自分の命を行きたい人間はリアルワールドに来い(?)というところなんでしょう。

あと、マトリックスがなくなったらプログラムはすべてなくなってしまいます。オラクルに現れてきた人間性や、人間的な少女プログラムがこれらのプログラムの存在を肯定する意味であることは明白です。

今回の作品でセンティネルの壮絶強力さはわかったので、そうそうセンティネルを潰せるとも思えない。ネオは、スミス(マトリックスを滅ぼしかねないウィルスのような存在)を倒す引き換えに、センティネルにザイオンからしばらく手を引かせたわけですね。

マトリックスの平和はいつまで続くのか?というのはオラクルが「続く限り」と答えていたような記憶がありますが、ザイオンの平和もいつまで続くんでしょうか。第7のネオがいずれ誕生し、そのときにまたレボリューションが起こるんでしょうか。

それにしても、第6のネオ(今回のマトリックスの主人公)はなんだったんだろうなぁ・・・。なんか、いいかませ犬のような存在で終わってしまったような気がするのは、私の想像力が足らなさ過ぎるからでしょうかねぇ。