隠すほどの爪なら無い

自分自身の、この自我というものが消滅することへの覚悟はできた。苦しみからの開放・・・。だけど、だけどあと少しだけ、続きが見たい…!

携帯音楽プレーヤーの買い替えで思うこと

最近、東芝の携帯音楽プレーヤーgigabeat X30を買いました。
実は2年前からCreative MediaのNOMAD Jukebox ZEN NX(生産終了)という容量20GBの携帯音楽プレーヤーを愛用していたのですが、ひょんなことから壊れてしまいました。いろいろいじった挙句どうしようもなくなったのでしょうがなくサポートに送ったところ「HDDの故障なので交換修理が必要ですが、パーツがないので新品交換します」と21000円の見積もりを出されました。
商品パーツは生産終了後6年くらいは保存しとかないといけないんじゃなかったかいな?と疑問に思いつつもサポートに電話。間の抜けたサポート担当者(おそらくバイト?)と延々と問答を繰り返し、ようやく上司(?)らしき人間を引っ張り出しました。
HDDを交換して直るならそうしてくれといったのですが、それでも値段は一緒だといいます。「わかりました。それだったら新しいのを買います。きっと御社のもの以外ででしょうが」と決めぜりふを行ったのですが、どうでもいいというような回答で、もうしょうがないとあきらめました。この会社とは付き合っていけないと思いました。
新しく購入するのは当然ながらiPodを最初に考えたのですが、なんとなく嫌だったので、ネットで調べて価格対性能のもっともよかったgigabeatを買うにいたりました。購入価格は32000円弱だったかな。容量30GBなので、まあこんなものかなと納得しました。1年保証がつくことを考えれば、Creativeに新品交換(修理扱いなので3ヶ月しか保証がつかない!)してもらうより考えようによっては得ですし。
音質については、128kbps-WMAで満足できる「痩せた耳」の私ですから、違いがわかりません。というか、違いがわかるほどのスピーカーを使ってませんから、音質にこだわる必要がありません(笑)。さすがに64kbps-WMAや128kbps-MP3は聞くに耐えませんけど、ロスレスで録音したいとか言っている人の気持ちは理解できません。

しかし、この顛末から考えてみてもIT業界が儲かるのもうなづけます。
4万以上もしたものがたった2年で壊れたあげく、2万以上もの修理代を提示して平然としているなんて、家電業界では考えられないからです。
以前SONYにも同じような目に合わされているのですが、あの会社もIT企業というわけでもありませんが家電業界とは毛色が違います。あの会社は家庭用ビデオのときもベータという独自の規格を打ち出して多くのマニアユーザーを道連れにしました。今もMDで似たようなことをしようとしています。
どうも、ユーザーの満足度よりも新しい機能の追及を優先し、そしてそれにかかるコストはユーザーに転嫁しているような感じですよね。
ソフトウェア業界なんてまさにそうで、AdobeのPhotoshopなんて旧バージョンのバグフィックスはせずに新しいバージョンを販売して、旧バージョンのサポートを打ち切るというやり方で、2年弱の感覚で10万強の支出をユーザーに強要して儲け続けています。

まあ、逆に考えれば家電企業はIT企業に比べてユーザーサポートに莫大な費用を費やしているといえるわけで、その費用は最終的にはユーザーに転嫁されるわけですから、虻蜂取らずといえばそれまでですけど。
こう考えると、それほど技術革新のない商品分野ではいまだに日本の家電企業がリーディングカンパニーであるのに対し、技術革新はなはだしいIT業界では「無責任」な米国出身のIT企業に先手を打たれっぱなしなのもうなづける気がします。