隠すほどの爪なら無い

自分自身の、この自我というものが消滅することへの覚悟はできた。苦しみからの開放・・・。だけど、だけどあと少しだけ、続きが見たい…!

【統合医療】精神科臨床医との出合い方

このブログでは、しょっちゅう「精神科臨床医」と言う言葉が登場します。いったいそれはなんぞいや?と言う方や、実際に精神科臨床医に診てもらいたい!と言う人のために、見分け方を書きます。

基本は簡単で、「精神科」を標榜し入院施設のある病院の医師が「精神科臨床医」です。出来れば内科が併設されているところの方が良いです。
そこで、出来るだけキャリアが長く、理事長の息が余りかかっておらず、医師としての倫理心が強く、いつでも忙しい(1年待ちとか)医師が「良い精神科臨床医」です。

街中のクリニックは手軽に受信できますしあまり待たなくてもいいのがメリットではありますが、精神科の臨床経験と言う意味ではかなり低い人が多いようです。

「心療内科」を標榜しているところは、原則として「精神科臨床医」ではない事が多いです。医局時代、内科医をしていた人が開業後「心療内科」を標榜するケースが多数です(割合までは調べてませんが)。

最近ではクリニックのようなところであっても「精神科」を併記するケースもあります。「精神科」を併記しているクリニックの医師は、精神科臨床の経験が(たぶん)あります。ただ、精神科臨床がメインのキャリアではないケースが多のだと思います。

もちろん、開業医でも探せば精神科臨床をメインにやってきた人が見つかるとは思いますが、よほど運が良くなければ相当のドクターショッピングを必要とすることでしょう。

なので、入院施設のある精神科病院で経歴の長い先生を頼るのが、私としてはベストだと思います。

多分、美容院や散髪屋さんを探すのと同じようなものだと思うのですが、なぜか人は美容院や散髪屋を探すのに割く程度の労力を、病院探しに割こうとはしません。

良い精神科臨床医は、基本的に人当たりがとても柔らかい方が多いので、会えば印象で分かるはずです。

治療のメインが薬ではないのも特徴だと思います。本人の気持ちの持ち方、日常生活の送り方などをメインに診るのです。先生によっては交換日記や睡眠時間表をつけさせる人もいます。

薬の処方は基本的には慎重、増薬・減薬どちらに対してもです。そして、きめ細かな処方(通常で1錠単位のものを1/2錠とか)もためらいなく行います。量の基準はWHOの規定などではなく、薬に対する本人の反応を原則として用います。

基本的に、薬にしても医師にしても、自分にとって「耳触り、飲み心地」の良いことばかりなのは良い薬ではなく、良い医師でもありません。

治療のゴール(本人の幸福)に対して真摯になって一緒に考えてくれ、時には耳触りの良くないアドバイスや、飲み心地の良くない薬をもためらいなく処方するのが名医だと思います。

最初飲み心地の良い薬は、だいたい長期的に飲んでいると飲み心地が良くない薬になりがちです。ソラナックスとかデパスなどは、飲み心地は大変良いですが長期的にはオススメできません。

睡眠剤で言えばハルシオンはとても飲み心地が良いですが、長期に飲むと離脱が大変困難になります。最近では中時間作用型のフルニトラゼパム+レスリン(非定形精神病薬)を飲んでいますが、ハルシオンのような強い効き目はありませんがちゃんと眠れます。

そういう「なんだか効いているのか効いていないのかよくわからない薬」を出す先生は、だいたい名医です。

いま一つまとまりのない記事になってしまいましたが、参考になればと思い記します。