福岡県は、全体として幼児教育に熱心ではないようである、というのが第一印象でした。
最近の児童精神医学によると、子供の脳細胞は5歳までに完成するので、幼児教育は発達障害や学習障害の予防にとても重要であるとされています。
でも、そんなことどこ吹く風です。
まず、ご存知の方も多いと思いますがうちの子は発達に少し遅れがあります。奈良県では特別児童扶養手当(月3万強)というのをいただいていました。実際、妻を見ていても自分で面倒を見ても、よその子に比べると数段大変です。この程度の手当はもらえてもイイよねっていうのが、夫婦間の共通見解でした。
別にいいんですよ。療育をキッチリ国や自治体としてやってくれるんであればお金なんてくれなくても。しかし実際には発達障害児はおろか通常の幼児の教育にですら満足に手が回っていないのが現状です。その分、親は勉強したり療育施設に通わせたりといったことをしなければなりません。
特別児童扶養手当は「一定の基準」を満たす障害児を扶養する親に支給されます。
現在、全国区では発達障害も「障害」であるという認識が一般的です。ところが、田舎に行くとこの一般常識が通じなくなっていきます。
福岡県にも特別児童扶養手当の申請をしていますが(というか、奈良で申請して認められたものをなぜ申請し直さなければならないのか不思議でしたが)、認められない可能性があるといいます。奈良で認められていたので1期位は認められるだろうといいますが、そもそもなんで奈良と福岡で基準が違うのか?
単純に財政的に厳しいからとしか思えません。
しかし、同じ額の地方税を取っているのに、おかしいと思いませんか?
幼稚園にしてもしかりです。
最近では保育園の待機児童問題でもちきりで、幼稚園の問題について触れられることはほとんどありません。
実は、幼稚園教育も地域格差がとても激しく、大問題です。
(それを解決するために民主党が「こども園」とか言っていたのも懐かしい記憶ですね)。
前も書きましたが、福岡には、公立幼稚園がほとんどありません。
福岡市に至っては、数年後には公立幼稚園を全廃することにしています。
理由は「お金がないから」です。
奈良県桜井市では、公立幼稚園が3年化され、私立幼稚園は競争力を保つために教員の増強・未就園児保育(年少学年未満の保育)による囲い込みなどの施策を取っていました。
そのおかげで、わが子もとてもよい教育を受けられていました。
これは、学費云々とは関係がないようです。
こちらに来て、私立幼稚園しかないので私立幼稚園に転入させ、結構な初期投資もかかりましたし、学費も今までと大差ありません。
しかし幼稚園の意識の低さに、愕然としているのが現状です。
地域間格差があるのは構いませんが、ならば地方は税金を安くしてほしいものです。