隠すほどの爪なら無い

自分自身の、この自我というものが消滅することへの覚悟はできた。苦しみからの開放・・・。だけど、だけどあと少しだけ、続きが見たい…!

ホワイトバンド買おうかな

と思い立って、ネットで調べてびっくりでした。ホワイトバンドについては、主催者のページをご覧ください。テレビ等でもCMをやっていますから、ご存知の方はご存知だと思います。
最初、検索ワード「ホワイトバンド」で探したのですが、そしたら「ホワイトバンドの問題点」というような内容のブログがずらりと見つかりまして。とある検索サイトでは「ホワイトバンド詐欺」というキーワードが週間トップになったこともあるそうな。私が最初に読んだ反対派ページは「ほっとけないをほっとけない」でした。タイトルが面白いですよね(「ほっとけない」は、日本版ホワイトバンドの主催団体の名前)。主催者・賛同派・反対派いろいろホームページやブログを拝見させていただいたのですが、個人的な見解としては反対派に一票です。

ものすごくまとめてしまうと、ホワイトバンドには大きくは以下3点の問題があるそうです。

1)収益金は貧困にあえいでいる方への寄付には一切使われない

まず、寄付金に1円も使われていないというのが多くの反対派ページで問題視されています。この手のモノは寄付やチャリティとしてみなされてしまいやすいというのは日本人の習性ですし、振り込め詐欺やNHKの受信料などもなんとなく払わないといけないのかなぁ、と思って払ってしまう人の多いお国柄です。主催者は「そもそも寄付に使うとはいっておらず詐欺とは心外」といった旨のことを主張していますが、これは(言葉は悪いですが)「盗人猛々しい」のそしりを免れないでしょう。寄付でないなら「ホワイトバンドの収益金は寄付には一切使われません」といった旨のことを明記しておくべきだったかと思います。それをしなかったのだから、詐欺といわれてもある意味やむをえないかとは思います。私の個人的な見解からいえばこれが詐欺かというと「限りなく黒に近いグレー」じゃないかな、とは思っています。詐欺罪として告発することは難しいとは思いますが、道義的見地から言えば主催者は猛省を求められると思います。しかも、主催者が利益の追求を最優先とする企業ならいざ知らず、NPO団体なのですからなおさらでしょう。
2)日本版ホワイトバンドは300円。チャリティ・ボランティアにしては高すぎる
次に高すぎる問題です。確かに、「ただの白いゴムバンド」が300円もするのは法外でしょう(実際に見たことがありますが、ほんとに安っぽいゴムバンドです)。そして、「高い」からこそその中には寄付金が含まれているのだろうと、多くの購入者は考えたのだろうと思いますしね。反対派のサイトでもこの300円の使いみちについては記載されていますのでこのページでは多くは触れませんが、大体86円が原価、114円が流通費、57円が広告費(テレビCMやWebの制作費でしょう)、そして残りの29円が「NPOの活動資金」に使われるのだそうです。まず、原価86円はいかにも高いですね。主催者は海外に比べると高くなってしまっている理由として日本の流通経費の高さを要因に挙げているのですが、この86円という原価だけとってみてもアメリカのホワイトバンド(約120円)の70%以上になっているわけで、流通経費を高くなった要因としている割には原価も高すぎます。流通経費の高さも目を引きます。ほかのサイトでも指摘がありましたが、ホワイトバンドの趣旨に賛同してくれる小売店に協力してもらって、無料で置かせてもらうなどの手段でもっと流通経費を抑える努力をすべきではないでしょうか。購入者にはボランティアで買わせておいて、流通業の人はがっぽり利益を取っているなどというのは何か変な話です。Web販売に限るとか、いくらでも流通費を抑える手段はあるのに、あえてやっていないという印象を受けます。広告費も高いですね。日本の製品は広告費が高いですが、それでも販売費用の約20%というのは、相当高いです。そして、一番問題と思われるのが「NPOの活動資金」です。活動資金といってしまうと聞こえがいいのですが、その実態は何に使われているのかが極めて不透明です。極端な話、NPO団体の方がこのお金で「接待」と称して飲み食いをしたって、詳細が公開されていない以上「活動資金」の一言で済ませられるわけです。企業ではないため、会計の公開は義務付けられていませんし・・・。本当に透明性を訴えるのであれば、もっと詳細な会計報告をしてしかるべきかとおもいます。それをやっていない以上、売り上げの一部が無駄に使われているとの邪推をされても反論の余地はないと思いますね。
3)他国(イギリス・アメリカなど)のホワイトバンドキャンペーンとの連携性を匂わせているが、実は直接関係のない活動である
これも詐欺まがいという感じですよね。主催者のページを見ると「各国のホワイトバンドは『緩やかな連携』で・・・」などとわけのわからないことが書かれていました。そんなわけのわからないことを書かずに、具体的にはどのように関係しているのか、はっきりと書いてほしいものですし、連携しているならこれほどホワイトバンドの値段に差があることにも納得のいく理由を教えてほしいものですね。もともと、他国のホワイトバンドは「白いものであればなんでもいいから身につける」という運動で、売っているホワイトバンドはほしい人は買ってもいいよ、というような意味だそうです。最近になって主催者のサイトで「ホワイトバンドの作り方」が掲載されたようですが、どう考えても順番が逆でしょう。

このような情報を総合した結果、私は「日本版ホワイトバンドは日本国民の『偽善性』に付け込んだ(詐欺性の高い)商売」である、という結論に達しました。
日本版ホワイトバンドの売り上げは数億円に達するそうですが、それはすべて制作費(工場や材料メーカーはがっぽり利益を取っている)、流通費(流通業者もがっぽり利益を取っている)、広告費(広告代理店やWeb製作業者もがっぽり利益を取っている)、そしてNPOの活動資金(接待費用で無駄遣い?)に消えるそうです。接待費用で無駄遣いならまだいいですが、一部の左翼系政治団体に献金されたりしているという説も・・・。いずれにしても使途不明である以上、どういわれてもしょうがないでしょう。
ホワイトバンドの主催者はYahoo!のブログを追い出され、それでも弁明活動を続ける傍らTシャツなどを売ってさらに儲けを追求しているようですが、儲けるだけ儲けたらそのうちフェードアウトするんじゃないでしょうかねぇ。

日本版ホワイトバンド反対の意思を明確に表すものとしてレッドバンド(パロディなのか?にしては良くできている)なるものがあるそうです。これは、買わずに自分で作るだけ(ホワイトバンドを買ってしまった人は、それを赤く塗るだけでもOK)なので、皆様やって見られてはいかがでしょうか。